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ロボアドバイザーってどうなの?「自分で投資した方がいい」と言われる理由を考えてみた

「投資を始めたいけれど、何を買えばいいのかわからない」

そんな人に人気なのが、ロボアドバイザーです。

いくつかの質問に答えると、自分のリスク許容度などに合わせて投資先を選び、買い付けやリバランスまで自動でやってくれます。

投資初心者にとっては、とても便利なサービスです。

一方で、投資に慣れてくると、「これ、自分でやった方がよくない?」という疑問が出てきます。

そして、その理由としてよく挙げられるのが、「手数料が高い」という問題です。

では、ロボアドバイザーは本当に「使わない方がいいサービス」なのでしょうか?

今回は、投資家目線からロボアドバイザーについて考えてみます。


ロボアドバイザーは何をしてくれるのか?

一般的な投資一任型のロボアドバイザーでは、

  • 投資する資産の配分を決める
  • ETFなどを購入する
  • 定期的にリバランスする
  • 積立を自動化する
  • 相場の変動に応じて資産配分を調整する

といった作業を自動で行ってくれます。

つまり、単純に「投資商品を紹介してくれるサービス」ではありません。

資産運用そのものをある程度おまかせできるサービスです。

例えば、株式だけではなく、債券や金などを組み合わせてポートフォリオを作り、それを維持してくれます。

金融庁も資産形成では「長期・積立・分散」が重要だと説明しています。ロボアドは、こうした運用を自動化するという点では理にかなったサービスです。


最大の問題は「手数料」

ロボアドについて考えるとき、避けて通れないのが手数料です。

例えばWealthNaviの場合、通常の口座では預かり資産に対して年率1%、税込1.1%の手数料が基本となっています。

さらに、投資対象となるETFにも保有コストがあり、2026年5月時点では年率0.05~0.12%程度とされています。

つまり、ざっくり考えれば、「資産を預けているだけで毎年1%前後のコストが発生する」ということです。

もちろん、売買手数料やリバランスなどが含まれているため、単純に「1%=高すぎる」とは言えません。

それでも、長期投資ではこの1%が無視できません。


1000万円なら年間10万円以上

例えば、1000万円をロボアドで運用するとします。

年率1.1%の手数料なら、1000万円 × 1.1% = 年間11万円です。

1年間だけなら、「11万円なら便利代として払ってもいい」と感じる人もいるかもしれません。

しかし、投資は長期で考える必要があります。

仮に手数料以外の条件を単純化して、

  • 自分で運用:年5%
  • ロボアド:手数料1.1%が差し引かれ、実質年3.9%

と仮定してみます。

1000万円を20年間、複利で運用すると、

年5%なら約2,653万円。

年3.9%なら約2,149万円。

その差は約504万円です。

もちろん、実際の運用成績は毎年一定ではありませんし、ロボアドの手数料によって単純に1.1%だけリターンが低下するわけでもありません。

これはあくまで「手数料が長期投資に与える影響」をイメージするための単純な試算です。

しかし、ここからわかることがあります。

投資期間が長く、運用額が大きくなるほど、手数料の差は無視しにくくなる

ということです。


「自分でやった方がいい」は本当?

では、ロボアドを使わずに自分で運用すればいいのでしょうか?

私は、「ある程度の知識がある人なら、自分で運用した方が合理的なケースは多い」と考えます。

例えば、「株式に○%」「債券に○%」「現金を○%」という基本的な資産配分を自分で決められるのであれば、低コストの投資信託やETFを使って自分でポートフォリオを作ることができます。

さらに、「毎月積み立てる」「年1回リバランスする」程度であれば、それほど難しい作業ではありません。

この場合、「ロボアドに年1%前後を払い続ける必要があるのか?」という疑問が出てきます。


「自分でできる」と「自分で続けられる」は違う

投資では、知識があることと、感情をコントロールできることは別です。

例えば株価が30%下落したとします。

理屈では、「長期投資だからそのまま持っておけばいい」とわかっていても、「もっと下がるんじゃないか?」「いったん売った方がいいんじゃないか?」と思ってしまう人は少なくありません。

そして売却した後に株価が回復するというのは、投資ではよくある失敗です。

ロボアドには、こうした感情による投資判断を減らす効果があります。

WealthNavi自身も、資産運用を自動化することで、心理的な罠にはまらず「続ける」ことをサポートする点をメリットとして挙げています。

つまり、ロボアドの手数料は、「投資の知識がないから払うお金」だけではありません。

「自分で判断しない仕組みを買うためのお金」とも考えられます。

但し、その運用方法をどれだけ信頼しているかが重要です。

例えば、

① ロボアドを強く信頼している場合

「自分でやるより、ロボアドに任せた方が合理的」と本当に納得している人なら、暴落しても、

「今は市場全体が下がっているだけ。自分の判断で運用しているわけではないし、この運用方針を信頼しているから続けよう」

と考えられます。

この場合、ロボアドはむしろ暴落耐性を高める可能性があります。


② ロボアドをあまり信頼していない場合

逆に、「本当は自分でやった方がいいと思うけど、とりあえずロボアドに任せている」くらいの感覚だと危険です。

資産が1000万円→800万円になったとき、

「20%も減った。ロボアドに任せて大丈夫なのか?」

となりやすいです。

そして、「やっぱり自分で運用した方がいい」と解約してしまうかもしれません。

これでは、ロボアドの自動運用というメリットを生かせません。


ロボアドは「高い」のではなく「何にお金を払うか」

例えば、自分で投資信託を選んで、積立設定をして、資産配分を管理して、リバランスをして、暴落しても売らずに、何十年も運用を続けられる人なら、ロボアドの手数料はかなり割高に感じるでしょう。

一方、「何を買えばいいかわからない」「リバランスが面倒」「相場が下がると売ってしまいそう」「そもそも投資について考える時間を使いたくない」という人なら、ロボアドの価値は変わってきます。

手数料を払ってでも、自動化する意味があるからです。


「投資初心者=ロボアド」でもない

ただし、ここで一つ注意したいことがあります。

投資初心者だからといって、必ずしもロボアドを使う必要はありません。

むしろ、「低コストのインデックス投資信託を1本積み立てる」という方法なら、非常にシンプルです。

例えば、全世界株式などの幅広く分散されたインデックスファンドを利用すれば、自分で何十種類もの株やETFを選ぶ必要もありません。

金融庁も、分散投資では「多くの商品を持つこと」そのものより、広く分散された商品を利用する考え方を紹介しています。

つまり、「初心者だからロボアド」ではなく、「自分でどこまで運用を管理したいか」で考えた方がいいでしょう。


ロボアドをおすすめできる人

では、どんな人ならロボアドを利用する価値があるのでしょうか。

私は次のような人だと思います。

① 投資のことを考える時間を減らしたい人

仕事や子育てなどで忙しく、「投資について毎月考えるのは面倒」という人。

これはロボアドと相性がいいでしょう。

② 投資を始めたいけれど、何を買えばいいかわからない人

資産配分から運用までおまかせできるので、投資を始めるハードルを下げられます。

③ 暴落時に自分で判断する自信がない人

「感情的に売買してしまうくらいなら、自動化した方がいい」

という考え方もできます。

④ 手数料より「手間を減らすこと」を重視する人

年間数千円、数万円のコストを払ってでも、投資にかける時間を減らしたい。

そういう人にとっては合理的な選択肢になり得ます。


逆に、自分で運用した方がいい人

一方で、

  • NISAを理解している
  • インデックス投資について理解している
  • 資産配分を自分で決められる
  • リバランスもできる
  • 暴落しても感情的に売らない
  • 長期投資を続けられる

という人なら、自分で低コストの商品を選んだ方がいいと私は考えます。

特に資産が大きくなるほど、手数料の金額も大きくなります。

例えば100万円なら1.1%で年間1.1万円ですが、1000万円なら11万円。

3000万円なら33万円です。

WealthNaviでは3000万円を超える部分について手数料が0.5%になる仕組みもありますが、それでも資産額が大きくなるほど手数料を意識する必要があります。


ロボアドの「最大の敵」は手数料ではないかもしれない

「じゃあロボアドは手数料が高いから、自分でやればいい」と思うかもしれません。

でも、私はそれだけではないと思います。

投資で最も大きな問題になるのは、手数料よりも、途中で投資をやめてしまうことかもしれません。

年間1%の手数料を払ってでも20年間投資を続けられる人と、手数料ゼロに近い商品を選んだけれど、暴落時に怖くなって売却してしまった人。

どちらが最終的に資産を増やせるかはわかりません。

だから、

「手数料が安い商品を選ぶ」

だけではなく、

「自分が長期間続けられる仕組みを選ぶ」

ことも重要です。


まとめ

ロボアドバイザーは、決して「手数料が高いからダメ」という商品ではありません。

その手数料によって、資産配分、買い付け、リバランスなどを自動化し、投資を続けやすくするという価値があります。

一方で、自分で投資方針を決めて、低コストのインデックスファンドなどを使って運用できるのであれば、「そのサービスに毎年1%前後を払い続ける必要があるのか?」という視点は持っておきたいところです。

結局のところ、ロボアドを使うべきかどうかは、「自分でできるか」だけではなく、「自分で続けられるか」で判断するのがいいでしょう。

投資にかかる手数料は、確実に自分のリターンから差し引かれます。

だからこそ、「その手数料を払って、何を買っているのか?」を考えて、ロボアドを利用するかどうかを判断するのが、一番大切なポイントではないでしょうか。

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