FIREすると、投資や資産運用ばかりに目が向きがちですが、実際に生活が始まると気になるのが健康保険料です。
私も退職前は、「国民健康保険と任意継続、どちらが安いんだろう?」くらいの認識しかありませんでした。
ところが実際に調べてみると、想像もしていなかった選択肢がありました。
その結果、我が家では年間の健康保険料を90万円近くも抑えることができました。
今回は、その経緯をご紹介します。
※この記事は我が家の実例です。健康保険料や扶養の可否は、加入していた健康保険や前年所得、家族構成などによって異なります。
我が家の状況
まずは退職前の状況です。
- 私:会社Aの健康保険に加入
- 妻:会社Bの健康保険に加入
- 子ども:私の扶養
つまり、夫婦はそれぞれ別の会社の健康保険に加入していました。
その後、私と妻はほぼ同じタイミングで退職し、新たに健康保険を選ぶ必要がありました。
私は国民健康保険一択だと思っていた
最初に自分の保険料を調べました。
私は前年の収入が比較的高かったため、会社の健康保険を任意継続した場合の保険料はかなり高額でした。
一方、国民健康保険を試算すると、任意継続より安いという結果でした。
そのため、私は「国民健康保険一択だな」と考えていました。
妻も国民健康保険の方が安かった
次に妻の保険料も調べました。
妻は私ほど前年収入は高くありませんでしたが、それでも
- 任意継続
- 国民健康保険
を比較すると、国民健康保険の方が安いという結果でした。
つまり、
- 私も国民健康保険
- 妻も国民健康保険
それぞれ個人で比較すると、この組み合わせが最も安かったのです。
「夫婦とも国民健康保険で決まり。」
その時点では、そう思っていました。
よく調べると、もっと安い方法があった
念のため制度を詳しく調べていると、あることに気付きました。
妻が任意継続の被保険者になり、私と子どもが妻の被扶養者になるという方法です。
最初は、
「え? 妻は国民健康保険の方が安いのに、わざわざ任意継続にするの?」
と思いました。
しかし、ここで大事なのは個人ではなく世帯全体で考えることでした。
個人最適ではなく、世帯最適だった
実際に計算してみると、我が家では次のような結果になりました。
| 加入方法 | 年間保険料(我が家の場合) |
|---|---|
| 全員:国民健康保険 | 約102万円 |
| 妻:任意継続 私・子ども:妻の被扶養者 | 約18万円 |
なんと、年間約88万円もの差がありました。
私も妻も、それぞれ単独で見れば国民健康保険の方が安い。
にもかかわらず、世帯全体で見ると、妻が任意継続に加入した方が圧倒的に安かったのです。
この結果には本当に驚きました。
「扶養する側」から「扶養される側」へ
会社員時代は、私が子どもを扶養していました。
しかしFIRE後は、私が妻の被扶養者になるという立場に変わりました。
会社員時代には想像もしなかった変化ですが、制度を理解すると、これが我が家にとって最も合理的な選択でした。
「扶養される」という言葉に少し違和感はありましたが、家計全体を考えれば、感情ではなく制度を活用する方が賢明だと感じました。
ただし、この方法には注意点も
もちろん、誰でも同じ方法が使えるわけではありません。
注意点として、
- 任意継続は最長2年間まで
- 被扶養者になるには収入などの認定条件を満たす必要がある
- 健康保険組合によって細かな取り扱いが異なる場合がある
- 国民健康保険料は自治体や前年所得によって変わる
といった点があります。
我が家でも、この方法は「2年間限定の節約策」と考えています。
その後は、再び健康保険の加入方法を見直します。
FIREで大切なのは「世帯全体で最適化すること」
今回、私が学んだのは、
「一人ひとりにとって一番安い選択」が、「家族にとって一番安い選択」とは限らない
ということでした。
投資でも、個別銘柄だけを見て判断するのではなく、ポートフォリオ全体で考えます。
健康保険も同じです。
私だけ見れば国民健康保険。
妻だけ見ても国民健康保険。
でも、家族全体で見ると、妻の任意継続に私が扶養されるという選択が最適解でした。
制度を少し調べただけで、年間約88万円の固定費を削減できたことになります。
投資で年間88万円の利益を安定して生み出すのは簡単ではありません。
だからこそ、FIRE後は資産運用だけでなく、税金や社会保険も含めて「家計全体を最適化する」という視点が大切なのだと実感しました。
